院内で「サイレントクレーム」起きてませんか?

こんにちは。CURRENT・R 原 小百合です。

 

最近クレーム対応の際に取り上げられることの多い「サイレントクレーム」という言葉をご存知でしょうか?

 

提供した商品やサービスに不満があっても直接提供者にはクレームを言わずに離れていって、口コミで悪評を流しているような状況のことです。

「もの言わぬクレーム」ということで、クリニックにとっては潜在的でありながらも放っておけない現象です。でも、「サイレント」なだけに発見するのが難しいのです。

 

「サイレントクレーム」現象が患者さまではなく、チームメンバー内で起きている場合があります。

 

サイレントクレーム現象が起き始めると、間違いなく院内の雰囲気が悪くなっています。勘のよい院長先生であれば、患者さまやスタッフ同士でのちょっとしたやり取りから、「あれ?」「何かいつもと違うな?」と感じる瞬間があるはずです。

 

残念ながら、先生のその勘はほとんどの場合正しいのです。

 

そして、これを放っておくと間違いなく大きな問題や患者さまへのサービスに伝染します。

 

そして、意外にも院内ミーティングの場がスタッフの「サイレントクレーム」を引き起こす原因になっているケースがあります。

 

では、日頃のミーティングなどを思い出してみて下さい。

 

院長先生やリーダーの方が一方的に伝えるだけで話が終わっていませんか?

または、いつも意見を出す人が同じ人ばかりになっていないでしょうか?

 

発言量が多い人(立場やキャラクター的にも)がいると会議は成り立ちますし、限られた時間で進めるには役割的に必要な要素です。

 

話がドンドンと進むのは良いのですが、注意したいのは発言していないメンバーの

ことが置き去りになってしまうことです。

 

こちらは大丈夫と思って伝えていたことが「そうは思っていなかった。」などということになり、チームの決定事項への取り組みにほころびがでてきます。

 

とは言え、これまでそんなに発言してこなかった人が突然に自分の意見を言い出すことは希ですよね。

そこで、忙しいクリニックにおいてスタッフ全員の意見や考えを引き出すための方法としてお勧めしたいのは、会議でのポストイットを使った【一言コメント】の書き出しです。

 

「意見を出して」というだけでは喋らない人も「このことについての考えをこのポストイットに一言コメントで書いてね。」と促すと書き始めます。

 

そして、その書かれたコメントについて説明してもらう。ただ、これだけです。

 

メンバー全員が意見を交わすことができるチームは、「サイレントクレーム」は起きません。

 

院内ミーティングで以下のような場面が一つでも見受けられたら今日直ぐにでも取り入れてみることをお勧めします。

 

□ もっとメンバーに主体的に取り組んでほしいのに意見がでない

 

□ 新人さんや他業種からの転職組がなかなか意見を言い出せない雰囲気がある

 

□ 限られた時間でリーダーが全スタッフの意見を集めたい

 

ポストイットから出たコメントが医院の運営に必ず採用されるわけではなくても、

「自分の考えをメンバーに知ってもらえる機会や場がある。」

とスタッフが感じられることがチームづくりにおいてとても重要なポイントです。