2つのタイプのリーダーさん
こんにちは。CURRENT・Rの原小百合です。
今日もクリニックのメンバーが元気に活躍するための情報をお届けします。
先日、トップ3%の歯科医院であるSクリニックの院長先生から相談を受けました。
「うちの二人のリーダー、そりが合わないみたいで、それぞれが僕に相手のリーダーに関する苦情を言うんだよ。一人は「Aさん、リーダーとして他のメンバーに冷たすぎます」もう一人は「Bさんはリーダーとしての責任感に欠ける」と言ってね。僕としては、お互いがリーダーだから双方で上手くやってほしいのだが、何かいい方法ないでしょうか?」
という内容です。
どうやら院内のホープ、二人にリーダーさんとして頑張ってもらっているのだけど、この二人の仕事の進め方のコンビネーションが良くない。
とは言え、ランチを一緒にとったり、仲が悪いということでもない。
二人ともそもそもリーダーさんなのだから、お互いのやり方はすり合わせて上手くやってくれないか、実際にそう指示もしているのに上手くいかない、とお困りのご様子です。
よくよく聞くと、この二人のかみ合わせの悪い原因、その他のチームの中でもよくあるケースでした。
それは、「人間関係重視」VS「達成重視」という働き方の主義の違いからくる「やりにくさ」です。
何か課題を改善しようとした時に、
人間関係重視型だと、チームメンバーの気持ちが気になったり、職場の雰囲気を壊さないようにして仕事を進めたいと思います。
同じ課題に対しても
達成重視型だとタスクや結果に向けて遂行することに注目して、やるべきことを完遂させようとします。
お互いに大切な観点ではあるのですが、この主義の違いがチームを組む時に不調和として現れることがあります。特に上下関係がなく同じ立場の人どうしでの組み合わせの場合は「あの人のやり方はそぐわない」と不協和音に。今回のSクリニックさんのケースはまさにこのパターンでした。
院長先生へのアドバイスは、
・各リーダーさんへの言葉かけを使い分けること。
・「お互いリーダーなんだから、話し合って進めなさい」はNGな指示だし。
話合えばあったで、それぞれが「冷たい」「無責任」と違いが際立って物別れ、または片方にモヤモヤを残して、表面上の終結という展開です。
もし、二人で話し合ってもらうにしてもその際に
人間関係重視のリーダーさんには、
「患者さんに喜んでもらったり、チームメンバーが良かったと思うようにリーダーとしてこの課題を進めていってほしい」
達成重視型のリーダーさんには、
「この課題を達成するためには他のメンバーの心情や患者さまの満足を踏まえていくことが不可欠だよ」
とそれぞれの大切にしていることを尊重しながら、リーダーとして求めることを促します。
もし、院長先生自身が「達成重視型」であったとしても、人間関係重視の方に人の輪や感情に配慮せず指示をしてしまうと、先生にそのつもりはなくても「なんて冷たい」とリーダーさんのモチベーションを下げてしまうこともあり得ます。
同じ課題を進めるにも、メンバーやリーダーのツボにはまるアプローチができれば、スタッフのイキイキ度も違ってきます。
見分けのポイントはその人が使う言葉にあります。
達成重視さんは、「~という課題」「~のプロセス」「目標」「案件」などのモノやタスクを表す言葉。
人間関係重視さんは「○○さん(人を指す表現)」、「嬉しい」、「ガッカリ」などの気持ちを表す言葉。
先生のメンバーの「人間関係重視」「達成重視」の特徴をぜひ押さえてみてください。
指示だしのストレスがグンと減ってきますよ。