今年の新入社員の特徴は「ドローン型」!
こんにちは。CURRENT・R 宮地 理津子です。
4月に新人スタッフを迎えたクリニックでは、入職3ヶ月を向かえ、仕事の流れも覚えてくれて、先輩スタッフも少しホッとする頃ではないでしょうか。
しかしこの時期は、新人スタッフに勤務継続の第一の山場がやってくるシーズンであることは存知ですか?
言い換えると、3ヶ月目に近づく頃に新人さんに辞めたくなるタイミングがやってくる、ということです。
やっと準備期間が終わり、そろそろクリニックの一員として戦力になってもらえる!と安心したその瞬間、
「先生、少しお話があるのですが、、、」→嫌な予感! 何だか重い雰囲気!
「実は、今月で辞めたいと、、、」→まさか! これは空耳!
いえいえ、現実です。
このような経験をされた院長先生もいらっしゃるのでは。
実は、上記の会話はまさに私の経験談です。
当初は、一瞬、何が起こったのかを理解するまで数十秒かかり、
「でも、楽しそうに仕事をしていたようにみえたけど。何か、問題や悩みがあるの?」
ほとんどのケースでは、このような会話になってしまってからでは、慌てていくら言葉を重ねても“時遅し”のことが多いのです。
さて、このようなことにならないように、事前に私たちは、新人スタッフの仕事へのメンタリティや働き方の傾向を知っておく必要があります。
2016年度の新入社員の特徴とタイプは、「ドローン型」。
ドローン型とは、 姿勢を自動制御する機能が進歩したため、特別な専門家でなくても扱え、広く普及し始めたドローン。しかしながら、その飛行は風にあおられると、いささか心もとなく見える時もある。今後の普及や定着を考えると、さらなる技術革新(本人のスキルアップ)が必要だ。一方、使用者(上司や先輩)の操縦ミスや使用法の誤りによって、機体を傷つけてしまったり、紛失(早期離職)の恐れもある。また、多くのものは充電式なので、長時間の酷使には耐えない。夜間飛行の禁止や目視できる範囲で操縦しなければならないルールもあるため、当然のことながらルールを守った運用や一定の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も要求される。<出典:公益財団法人 日本生産性本部より一部抜粋>
この調査結果も参考にして今年の新人さんの<育成ポイント>を考えてみると。
①自ら考え行動をすることへの期待は、ある程度仕事ができるようになってから
②頑張れ!一生懸命!努力して!は禁句。仕事の習得に向けては、ステップバイステップで段階を踏んで、マニュアルや手順書に基づいた実践的なトレーニングを積み上げていく
③勤務時間や約束事はしっかり守り、例外を作らない etc.
頑張り世代で仕事をされてきた先生からは、「仕事とは、そんな甘いものではない!」というお叱りの言葉も聞こえてきそうですが、「ドローン型」といわれる新人さんは、仕事へのやる気や能力がないのではなく、いわゆる働き方のスタイルの傾向に違いがあるということを理解しておくと、スタッフの育成に対してのストレスが軽減され、新人さん側を素敵なスタッフへと成長させることができます。
4月・5月は弊社でも新人スタッフ・トレーニングのご依頼がとても多いシーズンです。6月には、そろそろ新人トレーニングのフォローアップがスタートしています。各クリニックに出向くと、4月に初めて出会った新人さんが見違えるほど素敵な笑顔で患者さまと応対している姿があります。まるで雨上がりの紫陽花ようにキラキラ輝いています。
是非、先生のクリニックでも、新人スタッフの育成のポイントを実践され、つまずく前に事前対策をしておくと安心です。
この時期は、①②③の育成ポイントを押さながらもいつでも振り返ることができるように、マニュアル等を使用しながら覚えて頂きたいことはしっかりとトレーニングしていくと確実に実力をつけてくれ、その実力が自然に積み上がり、不安な表情が安心の表情へ。そこに自信のエッセンスが加わると笑顔にも輝きが増してきます。
もちろん、コミュニケーションの場を作ることが最優先!
まずは、新人さんへ温かい声掛け・メッセージををたくさん届けてくださいね。