社会人基礎力を鍛えてクリニックを強くする!<Part1>
皆さん、こんにちは。
CURRENT・R株式会社の原小百合です。
三月も半ばとなり、まもなく新年度。
新しいメンバーをむかえるにあたって、春はスタッフ教育を強化される医院も多い季節ですね。
弊社も特に4月は新人さんオリエンテーションにおける研修の一環として
ホスピタリティや社会人コミュニケーションの研修、
チーム医療の一環としてのリーダーさん研修などのご要望を多くいただきます。
そんな中、トップ3%の医院の先生やスタッフの方とご一緒していると
そこで頑張っているスタッフさんには共通点があります。
それは、医療人としての教育だけでなく、社会人としての基礎力があるということ。
研修実施においての連絡事項をやり取りする担当者さんは一様に「仕事ができる 方」です。
クリニックの担当者としてもれなく、抜けなく伝達事項をメンバーに共有されますし、
かといって決して事務的ではなく、
同時に現場のスタッフの課題や悩みなども把握されていたりします。
「そんなスタッフ、うちのクリニックにも欲しい!」と思わず唸った先生、
これをきっかけにクリニックを強くするために必要なスタッフの力について整理をしてみましょう。
経済産業省が提唱している 【社会人基礎力】 というのをご存知ですか?
医療機関の皆さんは厚生労働省の情報は多く入手されていると思いますが、
広く「働く」ということに関しては経済産業省の情報も決して一般企業と限った話ではなく、
先生のクリニック経営においても参考になるものです。
http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/
この社会人基礎力、ウィキペディアによると
読み書きを含む基礎学力と、職業知識や資格など専門知識に加えて、
職場や地域社会で活躍をする上で必要になる《第3の能力》として定義されたもの。とし、
「前に踏み出す力(アクション)」、「考え抜く力(シンキング)」、「チームで働く力(チームワーク)」の
3つの能力を社会人基礎力の核としている、と紹介されています。
この3つの能力とは
前に踏み出す力:一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力
考え抜く力:疑問を持ち、考え抜く力
チームで働く力:多様な人々と共に、目標に向けて協力する力
そして、それぞれの能力を発揮するのに12の要素が必要とされています。
その一部を見ていくと、
・主体性
・実行力
・課題発見力
・計画力
・傾聴力
・ストレスコントロール力 などなど
このような力を身につけていくのは、まさに
言うは易く行うは難し です。
こんなにたくさんの要素を有していないといけないなら大変だな、と正直思われるかもしれませんね。
なのにわざわざご紹介する理由は、
医療スタッフの皆さんは専門知識や技術を高めることの重要性は熟知されています。
どんなに専門性を高めてきたとしても、最終的にはそれが患者さまにどう届くか?がポイントになるからです。
患者さまは受診する際に、
「医療機関としては~であってほしい」という期待感を持ちながら
「社会的には~でしょ」という基準もお持ちです。
その二つの尺度から外れてしまった時に、クレームに発展することが往々にしてあります。
そうすると、トップ3%の医院のスタッフさんの多くがこの「社会人基礎力」を備えている人が多いのも頷けますね。
この春、新人さんをお迎えしたり、新年度の新たなスタートを切るにあたって
医療人として必要な観点と同時に、
社会人としてという切り口でクリニックでの指導や教育を見直してみてはいかがでしょうか?
医療の専門知識・技術力 × 社会人としての力 = 患者さまに喜ばれる強いクリニック
の方程式をあてはめて見直してみて下さい。
次回は「社会人基礎力を磨いてクリニックを強くする」ために3つの能力をそれぞれ
どのようにクリニックのチームづくりに導入していけるか?を考えてみたいと思います。